バンブーロッド考 その1
バンブーロッドのほんとうの面白さは高番手かつロングロッドに見いだせます。

7フィート3,4番ぐらいが渓流で多用されるレンジなので、高番手のバンブーロッドを所有されている方は比較的少ないと思います。
8フィートで6番以上のバンブーともなると重量感も増して、軽いカーボンロッドに慣れてしまったフライフィッシャーには少しツライことが多いでしょう。
ところが、普通重くて使いにくいと思われるロッドほどバンブーの秘めた?魅力を見いだすことが出来るのです。
とりあえず、重く感じるロッドを振りこなすためには、キャスティングを見直す必要があります。
問題を有するものとして、よく見られるのは、手首に頼ったキャスティングです。
軽いカーボンロッドは小手先だけでチョイ投げしてもけっこう釣りが成立してしまいます。
キャスティングを練習しないフライッフィッシャーが多いのは軽いカーボンロッドがあるからです。
かっての私たちの大先輩の時代には重いバンブーを振りこなそうと熱心に練習したのではないかと想像します。

軽いカーボンロッドがキャスティング技術の必要性を希薄にしたと言えます。
バンブーロッドをうまく振りこなす技術は、今の軽いカーボンロッドの場合でもそのまま通用します。
というより、合理的なキャスティング手法そのものだと考えています。

手首に頼ったキャスティングは、すぐに限界が来ます。
それから、大振りするキャストも無理が露呈してしまいます。
バンブーロッドの振り方で、大きくゆったりという説明がありますが、これは一部特定のアクションのロッドならやむを得ないことがありますが、プログレッシブなウィークポイントのないアクションのロッドであれば、短いストロークでシャープに、しかも意外に力を必要としないキャスティングができます。

キャスティングはともかく、バンブーロッドの品定めとしてはテーパー(アクション)竹素材が問題です。あとは好みの問題です。
合理的なキャスティングのことや、釣り味のことを考えるとアクションはバットからティップまで滑らかなカーブを描くプログレッシブアクションでなければなりません。
低番手のものによく見られるスウェルドバットと言って、グリップの接合部近くで急激に太いものがあります。
このスェルドバットは見た目のバランスが美しく、柔らかな竿でも比較的振りやすくなるために、これを好む方が多いです。
でも私はこのスウェルドバットには否定的です。ロッドアクションはたとえごく僅かでもグリップの中まで生きていなければならないと考えます。
グリップの素材がなぜコルクなのか、この柔軟性のある素材はグリップの中のロッドエンドのアクションを伝えるために選ばれているのではと思っています。
ラインの先の魚のファイトは滑らかなアクションがグリップまで届くようなロッドの方がよりリアルに伝えてくれると思っています。

かって、カーボンロッドが登場する前の時代で最高を極めた六角仕立てのケーンロッドはより軽くよりハイパワーにということを目標に作られていたようです。
つまり、今のカーボンのような特性のものを目指していたようです。
竹素材は、長年乾燥させ厳しく選別したものだけを使っていましたが、その選別基準として大きなウェイトを占めたものに、「張り」つまり、シャープな反発力を有するものであったようです。
自然乾燥の他、高周波乾燥や火入れなどによって、「張り」を求めてきたようです。
軽さを得るため中空構造にしたり、無駄のないテーパーで、細くても短くてもパワーを出せるように工夫されてきました。
たしかに、私が良い感想を得るバンブーロッドはカーボンロッドに近いものがあります。
それはやはり、カーボンのような張りとシャープさです。

良いバンブーはカーボンに近い。良いカーボンロッドはバンブーに近い
これは私が感じていることです。
でも良いバンブーロッドを凌ぐカーボンロッドにはお目にかかったことはありません。
現在のチューブ構造のカーボンロッドではバンブーロッドの特性の良さを完璧には実現できないようです。
したがって、比較的良い印象を持てるカーボンロッドでも、少しずつ不満が残ります。

バンブーとカーボンロッドの比較論には色々あると思います。
最終的には実際のフライフィッシングにおいてどちらが良いか?という問題ですが、結論が出るものではないと思います。
それぞれの長所短所を把握した上で選択することになるのでしょう。
それについては別の項で書いてみたいと思います。



*同様記述を繰り返すことがありますがどこから読んでも分かりやすくするためですのでご容赦ください。
 

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